OCR安否確認システム
大地震など、大きな災害に対応するには、まず第一に、状況を正確に把握する必要があります。
被災者数などを憶測や希望的観測が入り込むと、かえって混乱を招いてしまいます。
災害時に食糧や飲料水などの物資を受け入れるにも、少なすぎても困りますが、多すぎても置き場所や処分に困ってしまいます。
適正な数量をいち早く正確に算出する必要があります。
簡易に利用できる携帯電話を使った安否情報を収集しようという試みがなされていますが、こうした通信回線に頼るシステムでは、それが機能しなくなるとどうしようもありません。
実際に震災時には、
- 基地局の損傷
- 発信規制
- 携帯電話の充電ができない
などで、通信不能に陥っています。
OCR安否確認システムは、そうした状況にも対応できるように、被災者にマークシート方式の「安否確認シート」を記入してもらい、スキャナーで読み取るというOCR技術で、データの収集を行います。(電気不使用の場合発電機で対応)
紙というアナログな媒体を使用しますので、通信インフラに頼らずに、確実な情報収集が可能になります。
- 今、目前の人員情報・安否・行動を正確・迅速に把握
- 1時間で約2,000名~3,000名を読み取り・解析可能
- スキャナーで読み込み、短時間で情報をデータ化
- 通信インフラに頼らず、確実に情報収集が可能
- 読み込んだ情報を検索・抽出・グラフ化で簡単集計
●集計することにより
- 現在の要救護者は?
- 帰宅できるのは何名?
- 今日の夕食の必要数は?
- 水が何本必要? 毛布は何枚?
- トイレは何台設置する?
避難所等にどのくらいの量が必要か迅速・正確に算出できます。
東日本大震災の教訓
大規模災害発生直後はまず従業員・学生の安全確保や避難といった初動対応が最も大切になります。
携帯電話からの安否確認システムが東日本大震災では多くの学校・企業で利用されました。
しかし、東日本大震災では携帯電話網が被害を受けて通信が不安定になり、安否確認サービスも利用困難(遅延・不達)な状態になりました。
他にも利用者がシステムに不慣れ、メールアドレスの登録不備などで初期情報の把握には役立たないことがわかりました。
関西大学の事例
大阪府に5つのキャンパスを持つ関西大学様。全キャンパスで学生数は3万人を超えます。
大学の講義は選択制。特定の教室に縛られることなく、広大なキャンパスのいくつもの建物を講義に合わせて移動します。中学校や高校のように、登校から下校まで校内にいることはなく、講義の無い日や空いた時間はキャンパスの外にいることも多々あります。大地震などの大災害の時には、誰がどこにいるのか、大学側は何らかの手段で把握しなければなりません。
●大学の安否確認のポイント
- キャンパスのどこに誰がいるのか、本人の安否は
- 全体で何人が滞在しているのか
- どこにどれだけの支援物資を供給すればよいのか
●マークシートによるOCR安否確認システムで、キャンパス内の学生の動向を収集
企業であれば組織を通じて、小中高までの学校であれば、担任の先生を通じて誰がどこにいるかの把握が可能ですが、大学は広いキャンパスのどこに誰がいるかがわかりません。
また、メールを使った安否確認訓練は学生の参加率が低く、実態が掴みにくいという課題があります。
関西大学様では、マークシートを使った安否確認システムを活用し、学生の状況を把握しています。
●人員情報・安否・行動を正確かつ迅速に把握
学生がマークシートに学籍番号、名前、避難場所、これからの行動等を記入。これを回収しスキャナで読み込み集計をします。学籍番号をキーに学生情報と紐づけ、これにより親御様からのお問い合わせや、何号館に何人いるか、怪我人はいるか、要救護者の有無、男女比などの情報が収集でき、備蓄品の配布にも活用することができます。
システム構成
読み取られた内容は、安否情報管理システムに転送されデータは一元管理されます。
震災時には、LANも切断され不通になっている可能性があります。従ってデータの受け渡しは、USBメモリを介して行います。
学籍番号・社員番号・質問内容が異なるため、ご依頼者様にあわせ最も適したプログラムを提供致します。
なお、このプログラムに最適な環境PC /スキャナー/モニター/メモリは指定機種をご使用いただきます。
年1度のメンテナンスを致します。 実費(プログラム・OSのバージョンUP、動作確認、消耗品のcheckを行います。)
お見積もり等、お気軽にご相談ください。
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