リモートワークでローチェア、ローテーブルを見直す

リモートワーク

仕事のための空間としてのリビングルーム

リモートワーク時にまず困るのは、ワークスペースの確保でしょう。継続的に毎日使うのなら、書斎などの整備も必要ですが、不定期に、しかもいつかは使わなくなるかも知れない場合、生活空間の中でのワークスペースを考える必要があります。そうなると、そのためだけに、机と椅子を用意するのは難しく、その結果、リビングやダイニングのテーブルと椅子を使うというケースが増えてきます。その場合に困るのは、生活との切り分けです。特に、ダイニングテーブルは食事に使う場所なので、集中して仕事をする場所には向かないのです。

ならば、むしろリビングルームの方が仕事には向くのですが、多くの場合、リビングには仕事が出来るような机や椅子の用意がありません。まさか、ソファで仕事するわけにもいきません。しかし、その反面、比較的広い床のスペースはあります。また、それなりの大きさのあるローテーブルがある場合も多いでしょう。ならば、そこを仕事用のスペースとして考えようという発想で作られた座椅子があります。

京都の老舗寝具店が作ったテレワーク用座椅子

PLATZ テレワーク用座椅子
PLATZ|テレワーク用座椅子

●PLATZ|テレワーク用座椅子
17,600円(税込)。サイズ:W47×D64×H58cm、厚みは9cm。選択可能な座椅子カバーは、全3種類。

例えば、PLATZの「テレワーク用座椅子」は、長時間座ることを想定して、腰への負担を軽くし、体重を分散する仕組みになっています。

実際にこの座椅子を使って仕事をしてみたのですが、確かに、座りやすく、また、画面を見ながらマウス操作をするような場合、背もたれがあると長時間の作業が苦になりません。また、座椅子にありがちの、金属のフレームが身体に当たる鬱陶しさが無いように、フレームの外側には固いウレタンを使い、フレームが直接当たりにくい構造になっているところも、仕事に使うことを考えた仕様でしょう。そのあたりは、京都の老舗寝具メーカーが作った製品だけのことはあります。

京都新聞2021年2月9日
テレワークでも快適「座椅子」 京都の老舗寝具店が開発 社長「予想以上の売れ行き」

リビングのテーブルと座椅子を使うメリットとして、座椅子はそのまま、リビングでの休息用にも使えるということでしょう。また、この座椅子は、完全に平たくすることが可能なので、邪魔になるなら、部屋の隅などに立てかけておくことができます。椅子に比べて、圧倒的にスペースを取らないのです。

これ以外に、実際に使ってみて良かったのが、FIBER ART STUDIOの「リネンクッションチェア」です。この製品は、一見、クッションのようなのですが、中のビーズが固く、椅子のような感覚で扱えるのです。メーカーに聞いたところ、「家の改装をした時に、休憩中の大工さんたちが座っていた角材に座った時の感覚がとても心地よかったから、低い椅子を作りたいと思った」というところから生まれた製品。低いテーブルに置いたノートパソコンに向かって、文書を製作する時など、きちんと前のめりの姿勢になれて、集中して仕事をすることができました。二つ重ねれば、普通の椅子のようにも使えます。

FIBER ART STUDIO リネンクッションチェア ラウンド
FIBER ART STUDIO|リネンクッションチェア ラウンド

●FIBER ART STUDIO|リネンクッションチェア ラウンド
14300円。サイズ:Φ50×H14cm。選択可能なカバーは全10色。スクエアタイプもある。

座椅子用のテーブルという選択肢

リビングにテーブルが無い、という場合、エレコム「PCA-LTTT5230OAK」のような製品もあります。この製品の何よりの魅力は、座椅子と組み合わせると、足を伸ばして快適な姿勢で仕事ができるということ。また、天板の角度が変えられるので、ノートパソコンなどを使う場合のキーボードを打つ姿勢を、自分が最も楽な角度に設定できます。もちろん高さも変えられるので、体型や好みに合わせた姿勢で仕事ができます。これは、普通の机や椅子よりも身体に負担が少ない仕事環境と言えるでしょう。

エレコム PCA-LTTT5230OAK
エレコム|PCA-LTTT5230OAK

●エレコム|PCA-LTTT5230OAK
5,841円。サイズ:W約520×D300×H51mm。~15.6インチノートPCに対応。
高さは、24cm・26cm・28cm・30cm・32cmの5段階調整が可能。
カラーバリエーションはブラック、オーク、ホワイト。

リビングテーブルや、この座椅子専用テーブルのような低いテーブルで仕事をするもう一つのメリットとして、書類などの紙資料を、自分の周囲に並べて、同時に参照しながら作業できるということ。パソコンが中心になっていると言っても、まだまだ、資料作成などに使うための書類や、参考資料となる本や冊子などは沢山あります。それらを自分の周囲の手にしやすい場所に広げて作業できるのは、ローテーブル、ローチェア環境ならではと言えるでしょう。

例えば、エレコム「PCA-LTTT5230OAK」とPLATZの「テレワーク用座椅子」を組み合わせて作業環境を作る場合、場所は、とにかく座れるだけの床が空いている場所なら、どこでも仕事場にできます。しかも、姿勢的に楽なのです。リモート対応で壁を背にしたり、気分を変えて窓際でなど、移動しての作業も簡単です。もちろん、机も畳めますから、使わない時は部屋の隅などに片づけておくことができます。「座椅子専用テーブル」は高さを72.5cmまで上げられるので、ソファのサイドテーブル的として、普段のリビングの中での活用も可能なのです。

オフィスっぽい椅子やデスクと相性が悪い日本の家屋ですが、低いテーブルと座椅子の組み合わせなら、和室洋室問わず部屋のムードを壊さずに置けるところも魅力です。上記新聞記事で引用したように、リモートワークと座椅子の相性の良さは、多くの人が感じているようです。リモートワーク環境にお悩みの方は、一度試してみてください。

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