猛暑対策

猛暑対策
オフィス環境

今年も例年以上の猛暑だという予報があります。すでに7月の最高気温は過去最高を記録しており、予報を裏付けています。そんな中、ウクライナ情勢によるエネルギーコストの増大や原子力発電所の稼働停止などによる電力逼迫により、さらなる節電を求められる状況にあります。
屋外での作業、活動はもちろん、屋内でも熱中症対策は重要です。熱中症を発症した人の4割は自宅で発症しており、屋内の熱中症での死者のうち8割以上がエアコンを使用していなかったとされます。
熱中症に至らずとも、暑い状態で仕事をしていても集中できず効率も上がりません。かといってエアコンの設定温度を低く設定しすぎても寒いと感じる人がいたり、省エネにならないということにもなります。
そんな時に空調服やネッククーラー、ポータブル扇風機、ファンなどがあれば、エアコンの設定は一番寒さを感じやすい人にあわせて設定し、それ以上の涼しさを感じたい人はネッククーラーなど個人用の冷却アイテムを使用すれば、多くの人が快適に過ごす空間を維持しつつ省エネも実現することができるはずです。

猛暑対策

ネッククーラー

ネッククーラー

ネッククーラーは、内蔵のバッテリーで動きますが、中にはUSBケーブルで接続して連続使用ができるものもあります。首の太い血管を冷やして、冷えた血液が身体中を循環するので、内側から冷えます。

ネッククーラー

強力なものは、長時間連続使用すると体が冷え過ぎて寒さを感じるほどですが、それだけ効果があるということでもあります。それほど強力なものでなくても、エアコンをほどほどに効かせた室内であれば、自分が快適な状態まで冷やすのも容易になるでしょう。

パワークールベスト、パワークールマット

パワークールベスト
パワークールマット

そのほかにも、保冷素材や熱吸収素材を使用したベストや保冷パッド、空調服などこもった熱を排出したり体を冷やすアイテムが多くの企業から発売されていますので、目的に応じたアイテムを選択するのが良いでしょう。

コージェネレーションなど省エネ、ピークシフトの設備導入も検討

エネファーム

自社ビルなどある程度の規模を持つ自社物件の場合には、空調などの排熱を再利用する蓄熱やナチュラルチラーなどの設備を導入したり、業務用燃料電池(家庭用燃料電池「エネファーム」をベースにした企業向け製品)のなどのコージェネレーションシステムを導入することで、高効率なエネルギー利用を実現できる場合があります。
エネファームは、ガスで発電して電気を賄いつつ、その際の排熱で熱供給(給湯や暖房)するものです。電気ガスのトータル光熱費が安くなるだけでなく、CO2の排出も抑制できるので、カーボンニュートラル、SDGsにも貢献するシステムと言えます。

芝浦プロジェクト

単独での導入が難しい場合でも、清掃工場や発電所があるエリアには地域熱供給サービスが展開していて、排熱が活用されているケースがあります。そのほか、都市の再開発などで再開発エリアや施設に省エネ、再生可能エネルギーのシステムを導入する取り組みも始まっています。最近では野村不動産による浜松町エリア開発「芝浦プロジェクト」など大規模商業オフィス施設に導入して施設の冷暖房と電力をまかなうなど、コンパクトに導入、運用されるケースもあります。
芝浦プロジェクトでは、停電時でも10日間以上の電力供給が自力で行えるほか、大規模地震でエネルギー供給が絶たれた場合でも72時間の電力供給が行えるなど防災、BCP面でも期待されています。日常ではコージェネレーションシステムでの電力供給でピークカットに貢献しつつ、ナチュラルチラーによる冷房の供給など光熱費の節約とカーボンニュートラルの両立にも貢献しているそうです。

大規模システムの導入にはコストも時間もかかりますが、例えばエアコンの室外機などに日除カバーをつけたり、ファンの掃除、排熱を妨げるものを片付けるなどの省エネや効率アップの作業はすぐに取り掛かることができます。
また、遮光カーテンや断熱フィルムなどを窓などに貼って室内の温度を上げないなどすぐできる工夫もありますので、できるところから始めてゆきましょう。

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