リモートオフィスの利用時に情報漏洩事故を起こさないために

リモートワーク

自宅でのリモートワークが難しい、気分を変えたいなどの理由から、カフェやシェアオフィスでリモートワークをする人も多いでしょう。しかし、周囲にまったくの他人が多い場所で仕事をすることには、それなりのリスクが生まれるということも心に留めておかなければなりません。

デバイスや情報機器の持ち歩き時に気をつけたいこと

まず気をつけたいのが、PCやスマートフォン、USBメモリ、ポータブルSSDなど情報機器の紛失や盗難です。治安のよい日本では、カフェでもカバンやPCを席に置いたまま、ドリンクを買いにいったり、トイレに離席する人もよく見かけますが、そこに社外秘のデータが保存されているときには、あまりにも危険な行為です。

離席する場合は、面倒でもデバイスは一旦片付けて、カバンを持って行くべきですが、スマートフォンやタブレットはまだしも、PCとなると都度片付けるのも手間がかかります。PC盗難防止のワイヤーを使用するのも盗難防止には効果的です。USBメモリーなどを挿して使っている場合には、面倒でも抜いてから離席しましょう。

ノートPC盗難防止ワイヤー

セキュリティワイヤーロック
セキュリティワイヤーロック
セキュリティワイヤーロック
セキュリティワイヤーロック

●エレコム|セキュリティワイヤーロック
エレコムは、企業のデスクに取り付けるようなタイプの製品を中心に、様々なタイプのセキュリティワイヤーを揃えています。ダイヤルロック式のものなら、リモートワーク時の持ち運びの際にも手軽に使えます。カフェなどで使用したいならテーブルの脚などに傷をつけないようなコーティングワイヤーのものを選び、設置する時にはお店にひとことお断りを入れるのがマナー。

Macbook Pro専用セキュリティワイヤー
Macbook Pro専用セキュリティワイヤー
Macbook Pro専用セキュリティワイヤー
Macbook Pro専用セキュリティワイヤー

●サンワサプライ|Macbook Pro専用セキュリティワイヤー 13インチ/15インチ用
Mac Bookや Mac Book Proにはセキュリティスロットがないので、セキュリティワイヤーを使うためには、こういった別途パーツが必要です。
また、PCやスマートフォンには必ずロックをかけ、簡単に推測されないパスコードを設定しておくと、万が一の置き忘れ時にもセキュリティを保持することができます。USBメモリーにもパスワードによるロック機能がついているものがあるので、そういうものを選んで使用するか、使い始める前にディスクユーティリティアプリでパスワードロックをかけておくと良いでしょう。

オープンWi-Fiの利用は避ける

リモートワークができる場所にアタリをつける場合、Wi-Fiが使える場所、を第一条件とするケースが多いと思います。でも、不特定多数にオープンにしているフリーWi-Fiを仕事に利用する場合には注意も必要です。フリーWi-Fiは、ルータなどの通信機器のセキュリティレベルがどのように設定されているかもわかりませんし、誰でも自由にアクセスできるため、ネットワークからPCやデータベースに侵入されてしまう危険も高くなります。

また、最近では店舗やシェアオフィスが提供しているフリーWi-Fiにわざと似せたSSIDを設定した、なりすましWi-Fiと呼ばれる悪意のあるWi-Fiに接続したことによる被害も報告されています。中には「悪魔の双子」と呼ばれる悪意によるアクセスポイントもあります。これは、フリーWi-Fiと全く同じSSIDとパスワードにして、正規のフリーWi-Fiと誤って接続させるだけでなく、以前繋いだWi-Fiに自動的に再接続する機能を悪用し、オリジナルのWi-Fiと離れた場所でも自動的に再接続させ、PCやスマートフォンに侵入し、データを盗むことを目的として仕掛けられたものです。例えばどこかのカフェチェーンでWi-Fiを利用したら、その後ほかの店舗に行ったときも、自動的にカフェのWi-Fiに接続されたという経験はないでしょうか。あれと同様に、一度「悪魔の双子」に引っかかってしまうと、悪意のある第三者の仕掛けたWi-Fiに自分から繋ぎにいってしまうというわけです。情報漏洩を防ぐには、開かれた場所ではポケットWi-Fiやスマートフォンのテザリングなど、自分の用意したネットワークを使用するのが安全です。

アナログなデータ漏洩に注意

ネットワークをいくら強固にしても、画面を見て作業をしている限り、あなたが見ている情報が表示されているPCの画面は、他人からも見えています。外で仕事をする際、イヤホンで音楽を楽しんでいる方も多いと思いますが、人の気配に気づかない状態で重要なデータを画面に表示していると、背後から覗き込まれ、アナログ的に情報を盗まれるおそれがありますので、十分に注意しましょう。見られると困るデータを扱う際は、壁を後ろにするの自己防衛が必要です。パッと見ただけで盗まれる情報などたかが知れていると思うかも知れませんが、スマートフォンで撮影される危険もありますから、不特定多数が行き交う通路を背にして着席するのは避けるのが無難です。また、念のためPCやスマートフォン、タブレットには覗き見防止フィルムを貼っておくのも良い方法です。

のぞき見防止フィルム

のぞき見防止フィルム
エレコム|TB-MSF3WPF

●エレコム|TB-MSF3WPF
傷を防ぎ、少しでも角度が付くと画面が見えなくなるため、隣の席や背後からの視線が気にならなくなる。

スマホ用覗き見防止フィルム
スマホ用覗き見防止フィルム
エレコム|PM-A19AFLPF

●エレコム|PM-A19AFLPF
貼った気泡が自然に消え、誰でもきれいに貼りやすいiPhone用覗き見防止フィルム。

また、時々カフェでオンライン会議に参加したり、通話をしたりしている方を見かけます。マナー違反であることはもちろんですが、話している内容が全て他人に聞こえてしまうのは大問題です。シェアオフィスでも、個室ブースタイプの場所を選ぶなど、情報漏洩を起こさない場所を選んでください。

もうひとつ、忘れがちなのが、指の動きを見られてしまう、ということです。指の動きからPC起動時のパスワードを盗まれる、というのは、実際によく起きています。家庭内で小学生くらいのお子さんにパスワードを入力するところを見られていて、勝手にオンラインショッピングをされてしまう、と言った事故があるくらいですから、悪意のある第三者の視線にはくれぐれも注意してください。

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